category: 経済(国内)
DATE : 2006/12/28 (Thu)
DATE : 2006/12/28 (Thu)
日銀の福井俊彦総裁は27日、日本経済の現状と先行きについて、
「緩やかではあるが着実に拡大を続ける」
と前向きな展望を示したうえで、注目の追加利上げのタイミングについて、
経済指標を精査しつつ予断をもたずに検討する考えを示した。
同時に、福井総裁は安倍政権の成長路線も意識し、
政府・与党との対話についても今後「最大限努力したい」と語った。
福井総裁は、景気が今後も息の長い成長を続けると予測。
足元で弱含んでいる個人消費についても、
「強弱の指標が入り交じっているが、企業部門から家計部門への波及も、緩やかにだが進んでいる」
として、基調としては底堅く推移しているとの見方を示した。
そのうえで、金融政策については
「経済が成長を続けると、ゼロ近傍の金利とのギャップは強まっていく」
と指摘。年内は見送った追加利上げについては
予断をもたずに検討する考えを強調しながらも、
「経済データを丹念に分析し、お正月休みも含めて勉強したい」
と語った。
また、成長路線を掲げる安倍政権の経済政策との関連については、
「高めた潜在成長力を実際に発揮することに、日銀の政策も貢献できる」
と自信を示した。
景気の下振れリスクを懸念する政府・与党による
日銀への牽制(けんせい)も強まっているが、福井総裁は
「積極的にコミュニケーションをはかることが重要」
との考えを強調。来年には参院選が控えるが、
「大事なのはむしろ選挙の後も息の長い成長を続けることだ」
との考えを示した。
一方で、福井総裁の村上ファンドへの資金拠出問題や職員の不祥事など、
日銀の組織全体の信任も問われているが、福井総裁は
「規律正しく効率的な組織運営に一層努める」
として、改革を継続する考えを示した。
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